マグネットシートセパレータとは

鉄板を確実に分離

マグネットシートセパレータ(略称:MGSS)とは、積載された鉄板(ブランク材)を確実に1枚ずつ分離させるためのものです。 弊社独自の設計により、油で密着したブランク材でも確実にセパレートさせます。また、減磁の心配も殆ど無く、半永久に使用できます。 山信金属工業(株)のマグネットシートセパレータは従来より多くのユーザー様に支持されており、プレス周辺機ではトップシェアを誇っています。

原理説明図

<< マグネットシートセパレータの原理 >>
 積み重ねた鉄板にマグネットを取り付けると、磁極面に対して各々1枚づつ鉄板に同種の磁極が誘起します。例えばN極に接している鉄板はS極になります。各鉄板はS極で同じになるので、磁力同士が反発しあい、反発力で1枚ずつが分離します。

注記:マグネットシートセパレータは永久磁石を使用しており、電磁石を使用したものはありません。

使用場所に合わせたマグネットの組込方法

 内部には異方性フェライト磁石を効率良く組込しています。数多く配置することが理想的ですが、スペースの制約があるのも実状です。そこで弊社ではお客様のご要望に合わせ、組込方法を2極組式、1極組式としています。磁力作用幅の中に磁極が2極あり、常に安定したセパレート効果が得られる2極組込を標準としていますが、取付スペースが制約された場所(MGSS幅が100mm以下)では1極組込にする場合もあります。

組込方法の違い説明図

極組込違いと磁極線イメージ

強力な希土類マグネット組込も選択できます

 マグネットシートセパレータは分離不良が起きるという問題点がありました。弊社ではこれを解決すべく内部に使用する磁石を強力な希土類マグネットにする研究・開発を進めてまいりました。その結果、従来品の外形寸法と同じで、分離効率を高めることが可能となっております。
磁力作用面に発生している残留磁束密度は、異方性フェライト磁石を組み込んだマグネットシートセパレータでは約0.14T(1400Gauss)ですが、希土類磁石組込の場合では1.7倍の約0.25T(2500Gauss)と強磁力を発揮しています。
ブランク上面位置などを予め設定することで安定した稼動を実現できます。

希土類磁石の比較説明図

注記:ここに挙げている残留磁束密度の数値は代表的な例であり、全ての製品の値を保証するものではありません。